隔離スレSS総集編Vol.4

■戻る■
作者
名も無き冒険者
出所
(隔離1)112
登場人物
アルテナ
シルバーポイズン

ここは教会の奥深くにある一室・・・
今日の午後行われる結婚式の準備に、朝から追われていたアルテナは
自室の鏡の前に座ってようやく一息つくことが出来た。
鏡台から銀製の櫛を取り上げ、その長く美しい髪を梳かしつけていく。

花嫁は純白のドレスを纏って、いつもよりずっと輝いて見えた。
その姿を一目見ようと式に参列される人達も少しずつ集まりだしている。
新郎はあの花嫁を目にして、一体どんな表情を返すのだろうか。
こんな戦乱の世にあっても、人から微笑みを奪うことなど出来ない。
いえ、こんな世相だからこそ、幸せを得ようとする人のお手伝いをできることが
私にとって何よりの喜び・・・

そんなことを考えながら式に臨むべく身嗜みを整えていると、軽く扉を叩く音がした。
「はい、どなた?」
櫛を置いて振り返ると、軽く一礼をして部屋へ入ってきたのは、今日この教会で
式を挙げる新郎だった。
「失礼、教母様。式の前に一言、ご挨拶をと思いまして・・・」
「まあ、ご丁寧にありがとうございます。タキシード姿、とてもお似合いですよ
・・・シルバーポイズンさん。」
「ありがとうございます。まあ私など所詮添えものですがね。」
「ふふふ。るーちょさん、とてもお綺麗でしてよ。お式までの時間が長く感じられる
のではないですか?」
そう言ってふわりと微笑みかけたアルテナに、シルバーポイズンは密やかな
笑みを漏らした。
「るーちょよりも・・・綺麗だ、貴女の方がずっと。」
■戻る■
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送